碁盤の目を駆け抜けて

京都市在住、市民ランナーのブログです!

社内勉強会を立ち上げた時の話をしようか

勉強会

これまで、当ブログでは仕事関連の話は一切書いてこなかった。ランニングのブログとして始めたので、ランニング以外の話はここに書かないと決めて別途noteに書いていた(といっても本当に数記事だけだが)。

最近、あまりこだわりがなくなり、もうなんでも書いちゃえばいいじゃんと思い、ブログの方に記事を寄せることにした。実際、下の記事なんかも書いてみたし。

kyoto-goban.net

 

ということで、noteからの転載になりますが、僕が社内で勉強会を立ち上げた時の話を移植しました。

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人はどういう時に勉強会を始めたくなるのだろうか。
それはきっと現状を変えたい時だと思う。何か閉塞感を感じている人・変化を起こしたい人・成長を促したい人、その手段として勉強会という答えを出したが一歩進めずにいる人、そういった人の背中を押せれば嬉しい。

背景

僕はとあるメーカーのいち社内SEだ。社内情報システム部門に所属している、いわゆる”情シス”である。主な業務は社内基幹系システムの開発と保守である。情シスはアプリ系のチームとインフラ系のチームに分かれている。それぞれ30名と20名程度の人数である。昔からシステムは内製しているが、巷で流行りのDXの波を受けて経営陣はERPパッケージの導入を検討している。つまり、これまで内製がアイデンティティーだった情シス(特にアプリ系のチーム)は大きな意識転換を図られることになる。これもよくある話だが、情シス部門の長はERPパッケージに懐疑的で経営陣と相容れない。結果、新しいシステムの内製もできず、かといってERP導入は上長の抵抗により進められないというジレンマに陥っていた。
そういった状態だったため、ほぼ保守業務しかできずメンバーのモチベーションは下がり、若手の経験値は上がらなかった。同時に自分の成長実感のなさやスキル・知識の停滞にも危機感を抱いていた。

まずは自分から

いつどうなってもいいように、自分は勉強しておこう。そう思い、ジャンルは問わず手当たり次第本を読み漁った。今思うと、当時はつかみどころない不安を振り払うために読書が精神安定剤の役目を果たしていたのかもしれない。
社内情シスはその仕事柄、内向きで業界の流れや新技術に疎い。特に、昔から同じ技術で内製してきた我々はそう言える。業界の流れ、最新の技術や製品を調べると、余計に我々のレベルの低さを再認識した。このまま何年続くかわからない停滞期の間、このまま何もしない組織で良いのか。自問自答する日が続いた。

変えなければいけない。

でも、自分には何ができるのだろう?

仲間を見つける

このモヤモヤした気持ちを信頼のおける先輩Aさんに話してみよう。そう思い、Aさんを会議室に呼び出した。
「少し相談があるんですが…」僕が口を開くとAさんはこう言った。
「もしかして転職するの?」
「いえ、転職の相談ではなく、今の情シスについてモヤモヤしてまして…」
どうやらAさんも現状に納得がいっておらず、同じような危機感を持っていた。
どうしたらいいのか結論は出なかったが、そもそもそういう思いを共有できるような場がないということはわかった。他にも同じ思いの人はいるだろう。

「場を創る」、それが最初の一歩に違いない。

そして、公式にするとこうなった。
「場を創る」×「成長する」=「勉強会」
勉強会を始めよう。

Aさん以外にもあと2人声をかけ、発起人として4人集めることができた。

小さく始めてみる

一般的に社内情シスは保守的だ。弊社の社内情シスも保守的であり、そして上位下達だ。何か新しい提案や企画をする文化がこれっぽっちもない。当然、僕もそんなことは考えたこともやったこともなかった。
やりたいことがあれば気軽に始めればいいんじゃない?という方もいるかもしれない。だが、保守的で上位下達という文脈では、何か新しいことを始めるのは人一倍勇気のいる事である(実際には幻想に過ぎないかもしれないが)。
「それなんの意味があるの?」「仕事に関係ないよね?」そういうコメントを吐く人の顔が思い浮かぶ。

情シス部門全体で始めるのはハードルが高く、お山の大将である部門長にもレビューが必要だ。そこでアプリチームの中で始めることにした。幸い、アプリチームの上司2名は比較的寛容だ。
とは言っても提案書を用意する必要がある。僕は提案書のたたき台を書き上げた。概要は以下の通りだ。詳細は違う記事でまとめることとする。

  • 背景

  • 目的・効果予測

  • 具体的な運営(運営フロー、開催頻度、開催形式など)

同志3名にレビューしてもらい、後日アプリチームの上司2名に提案した。もしかするとダメだしされるかもしれないという不安はあったが、少しでも良い方向に変わるならという信念が体を動かした。
結果、拍子抜けするほどあっさりと承認をしてもらうことができた。しかも業務時間内にして良いというお許しも出た。保守業務しかしておらず、仕事が忙しくないという現状が逆にいい方向に働いたのかもしれない。

心持ち

承認をいただいたので、運営を開始する準備を始めた。初回は2か月後に設定した。当面の勉強会のテーマや登壇者を決めたり、色々と準備が必要だ。詳細は別の記事に書くとして、心持ちを書いてこの記事を終わりにしたい。

自分が立ち上げたんだから、自分で全てやるつもりでやろう。
他人に迎合せず、自分の立てた目的に向かってやりたいようにやろう。

同志3名といっても、僕がお願いしてやってもらっているので当事者意識は俄然僕の方が高い。企画・運営、その他雑務も自分でやるのが当たり前と思ってやること。それを努力と思わず、熱中できればいい方向に進むだろう。

続く